「114個」の記事をアップしました 2021/03/14

「女ぎらいのミソジニー」から見えてくるもの

上野千鶴子さんの講演を聴く機会がありました。フェミニズム、ジェンダーの第一人者である上野千鶴子さん。私にとってもやもやした思いに名前をつけて定義してくれる人です。上野千鶴子さんの話を聞くと新しい視点や考え方を与えてくれると思います。善し悪しの話は置いておいて、多くの人に知ってもらいたいと思います。

「ミソジニー」とは何か

ミソジニーとは、「男が男であるために、(劣等な)女でないことを証明するための(女を他者化する)機制(仕組み)」と上野さんは定義しています。

学者の方の使う言葉は難しいですよね。上野さんは講演の中で様々な事例を出しながらそれを紐解いていきます。「ミソジニー」の考え方を知っていると、いろいろな謎が解けると言います。

例えば、なぜ女好きの男は女の数を図誇るのか、男は女に評価されるより男に評価されるほうがずっとうれしいのではないか…なぜ女は嫉妬深いのか、なぜ女の敵は女と言われるのか…

上野さんは、男は男に認められることによって男になるが、女は男に認められることによって女になる、ジェンダーの非対称性があると主張しています。だからこそ、男性の自己効力感は稼得能力(権力と金)からなり、社会とは男性紐帯の別名だと言います。社会の中に女性が入っていないという考え方です。

最近のミソジニー的事例として、下記のものを挙げていました。

・麻生大臣の福田次官に関する発言
・#MeToo運動
・新聞労連女性集会
・伊藤詩織さん

Personal is political.

私の好きな言葉のひとつです。「個人的なことは政治的なこと」

女性として生きてきて、モヤモヤとすることは誰にでもあると思います。それを個人的なこととせずに、声を上げてきた人がいたおかげで、様々な行為に名前がついてきました。女子大で学んだ身として、この歴史を知ることは、「黙っていてはいけない」と勇気づけられることと同義です。

講演では、もっと突っ込んだ話がたくさんありました。こういう話を聞くと、耳をふさぎたくなる方や偏ったことのように感じる方もいると思います。でも、誰もがどこかの場面では強者で、どこかの場面では弱者なのでしょう。

上野さんが言っているのは、「弱者が弱者のままで尊重される社会をつくろう」と言うことなのです。「生産の論理、効率の論理絵はなく、再生産の論理、分配の論理を」と言っています。

「ミソジニーとは何か」を知る過程で、目指すべき社会や自分の在り方に思いを馳せる人が少しでもいればいいと思います。

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