「114個」の記事をアップしました 2021/03/14

M字カーブが解消されてきているというのは本当か【働く女性】(2/2)

「M字カーブが解消されてきているというのは本当か【働く女性】」(1/2)の続編です。
1/2はこちら

女性の年齢階級別労働力の推移ー平成元年から30年

M字型カーブは平成元年と比べると、谷が浅くなっているのは確かです。

このグラフを見てほかに気づくこととしては、谷の位置がずれてきているということです。平成元年には30~34歳の範囲が「谷」=最も退職したり、仕事を辞めた割合が高かったということ。平成30年の調査では、35~39歳が「最も女性が労働しなくなる年齢」です。これは何を意味しているのでしょうか。

まず考えられるのは晩婚化と出産年齢の高齢化です。ただ、厚生労働省の調査によると、2015年の平均第1子出生時の年齢は30.7歳です。ここで私が思うのは、「第1子出産時には辞めずに、産休育休後の仕事に意欲を持てずに辞める」もしくは「育児と仕事の両立に身体的にも精神的にも疲れて辞める」「第1子の時はなんとか両立したけど第2子出産後、両立できずに辞める」といった現象があるのではないか、ということです。
配偶者の転勤も大きなきっかけになっていると思います。

平均初婚年齢と出生順位別母の平均年齢の年次推移

M字型カーブの解消は、もちろん産休育休が取りやすくなったこと、時短勤務が認められるようになったことなど制度が整ってきたことも要因としてあるしそれは歓迎すべきことです。ただ、その裏には、未婚女性の増加や、再就職後の雇用形態、就労条件等が無視されていることも理解していないといけません。

上記は少し古い資料ですが、年齢階級別の就業形態内訳です。女性の非正規雇用がどれだけ多いかが一目でわかります。特に、M字の谷を抜けたところでの非正規雇用者が多いことには驚きます。

つまり、女性は出産時に仕事を辞めてしまうと、非正規の職に就くことになりやすいということです。多様な働き方があるのはいいことで、人によってはその形態がベストな方もいるかもしれません。しかし、私には「自分からパート雇用を好んで選んでいる」人がそんなに多いとは思えません。

私の前職の職場にはパート社員がとてもたくさんいました。正社員と同じような仕事をしている人も多かったです。「同一賃金同一労働」なんて言えたものではなかった。一昨年あたりから、優秀はパート社員は正社員の職を見つけてどんどん辞めていきました。当然ですよね。

また、驚くことに出産まで正社員で働いていた社員が退職して、再入社した際にはパートになるという慣習がありました。少しずつ状況を変えようと動いていたようですが、今もその方々は「契約社員」のままです。

会社が変わるには、社会が変わらないといけない。社会が変わるには、人々の意識が変わらなければならない。人々の意識がかわるには「当事者や周りの人が勇気をもって声を上げて」仕組みを導入しなければならない・・・・そんな風に思います。

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