「114個」の記事をアップしました 2021/03/14

注文住宅の「契約」から「お引渡し」までの流れ②

私は13年間住宅メーカーに勤めていました。新築マンションにおける手続きと比較する意味で、流れをまとめてみたいと思います。シンプルにするためにまずは土地を所有している場合について書いてみます。長くなるので2つに分けています。

前編①はこちら

「工事着工」から「大工工事完了」まで

1.基礎工事着工
主に下記の3つの条件が整ったことを確認し、基礎工事に着工します。地盤改良工事や既存家屋の解体がある場合は、それらの工事に着手することを着工ということが多いです。
・着手(着工金)の入金
・建築確認の申請おり
・住宅ローンの本審査承認

2.上棟
基礎工事着工から約1か月で、上棟を迎えます。上棟とは、柱や梁などを組み立ててから、屋根の一番上に棟木を取り付けることです。私が実家を建築したときは、「上棟式」を行いました。近所の人たちを集めてお餅やお菓子や、小銭を紙で包んだものを屋根の上から投げるのです。この「餅投げ」は地域にもよりますが、最近はやらないケースの方が多いかもしれません。

3回に分けて入金をするようなメーカーでは、この上棟の時までに「中間金」の入金を求められることが多いです。

3.大工工事完了
お引渡しの1か月~2週間前には、大工さんによる工事が完了し、その後内装や設備の工事へと移行します。この大工工事完了の時点で、最終の「請求書」が発行されることが多いです。この時点で全体の資金計画がほぼ確定するので、再度自己資金の金額と割り振り方、振込期限などを確認し、最終的に住宅ローンをいくら借り入れるかを決定します。

注文住宅の場合、工期が長くなるため、住宅ローンの本審査では少し多めに借入額を設定していることが多いです。最終的な「金銭消費貸借契約」時には、かかった費用のエビデンス(契約書や請求書等)を求められ、適正な金額へと減額することとなります。お引渡しの1か月前には資金計画を確定し、銀行とコンタクトを取りたいものです。

完了検査から住宅ローン融資実行まで

4.完了検査
建物が完成すると、建築確認を申請した検査機関による完了検査を受けます。これは、建築確認で申請したとおりに施工がされているかを確認する検査です。

5.竣工検査(施主検査)
建物が完成し、クリーニング等が終わるとお引渡し前に施主によるチェックを行います。指摘事項は基本的にはお引渡しまでに修復しますが、項目によってはお引渡し後の補修となる場合もあります。

6.最終金(残金)入金
通常、お引渡しの前日までに残金を入金します。入金方法は住宅メーカーや借入先の銀行によってさまざまです。私が在籍していた住宅メーカーでは、抵当権設定前に全額融資を実行してくれる提携ローン以外はすべてつなぎ融資を使って入金していました。

7.お引渡し
残金の入金をしたら、いよいよお引渡しです。住宅の機器説明を受けて鍵を受け取ります。

8.登記手続き
一般的に、建物の残金入金、完了検査合格、お引渡しの完了をもって建物の表示登記を施主名で行います。表示登記には建物の所有権を証明する書類が必要となり、申請してから完了するまで1週間程度かかります。「つなぎ融資」は主にこの期間を網羅するために使います。表示登記が完了すると、所有権保存登記、抵当権設定登記を申請することが可能になり、住宅ローンの実行も可能となります。

9.住宅ローン金銭消費貸借契約→融資実行
建物の表示登記完了に加えて融資条件となっている書類を提出し、金銭消費貸借契約を金融機関と締結します。住宅メーカー経由でつなぎ融資を使っている場合は、つなぎ融資の返済金を住宅メーカーに振り込む手続きを行います。

やっぱり分かりずらい注文住宅の資金計画

新築マンションや建売住宅と比べて、注文住宅だと分かりずらいのがこういった「資金計画」です。千差万別の土地に、形のないものを作っていくために「見積もる費用」が多岐にわたり「予想外の費用」が発生しがちですし、利用する住宅ローンによって住宅メーカーへの支払い方法が異なってきます。工期が長いので「資金計画」も立てずらいのです。

特に、お引渡し前後の登記手続き、金融機関との日程調整、つなぎ融資など、ただでさえ忙しいお引渡し時にやることが多いのが注文住宅です。注文住宅ですとトップ営業マンでも1年に担当するお客様は15件ほど。なかなか手続き面に強い営業担当が少ないのが現状です。営業担当任せにせずに、いつ何をやるのかをしっかり確認していく必要があります。

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