住宅とは命を守るものだと実感

ここ何日か緊急地震速報に起こされることが続いています。千葉、茨城、福島での震度4程度の地震が頻発しています。加えて、先日私の住むマンションで火事がありました。住宅とは、「そこに住んでいる人の命を守るもの」だと実感しています。

地震、水害、そして火事

私は長く静岡県浜松市に居住していたので、地震についてはある程度身近に感じてきました。随分と前から東海地震が起こると言われており、実家は免震住宅を建てました。私の以前の勤務先も、東日本大震災の後海沿いから高台へと移転し、定期的に避難訓練を行っています。

水害についても、一昨年8月の台風では新幹線が止まって動かなくなったり、停電で信号のつかない道を運転する恐怖を味わったり、膝までつかるほどの水の中を家まで歩いたりして、その怖さを十分に認識していました。(高台へ引っ越しました。)

ただ、火災についてはあまり気にしたことがありませんでした。なぜか「火事なんてめったに起きない」と思っていたのです。前職の住宅メーカー時代にはお引渡し前に火災保険に入っていないケースも見かけました。今思うと本当に怖いことだと思います。

初めての火事との遭遇

火災報知器の音で目が覚めて、とりあえず外に出ると上階の1部屋が思った以上の炎と黒煙に包まれていました。一度部屋に戻り財布や荷物を持ってもう一度外へ。消防車が何台かやってきてはしご車で放水。黒煙とガラス片をまき散らしながらも火はすぐに消えました。それから1時間ほど外で待機し、消防署の方に連れられて部屋に戻ると煙の臭い。バルコニーが煤とガラス片で汚れていました。被害は特になく、ほっとしました。

夜中に外に出て炎を眺めているとき、「これからどうなるんだろう」という不安に駆られました。部屋の中のものが焼けてしまったら、住めなくなってしまったら、私はどうなるんだろうと。家って当たり前のようにあるものと思っているけれど、毎日の生活や命を守ってくれているものなんだと実感しました。

重視すべきは「安心安全が守られるか」

住まい探しや家づくりを考えるとき、利便性や広さやカッコよさ、居住性などを重視しがちです。けれど、一番重視すべきなのは「安心安全が守られるか」なのだということを再認識しました。私たちは東日本大震災を経験し、昨年の台風による浸水被害や、そして今回のコロナ禍においても、家の役割を考えさせられます。私にとっては「災害リスクの少ない場所で、性能が保たれている家を、きちんと備えをして、身の丈に合ったコスト」で建てる(借りる)ことが第一の条件です。

政府や行政も、フラット35や補助金を通じて「質の高い家づくりを応援」ということはしていますが、災害の多い場所に家を建てることを規制するところまではなかなか踏み込めません。火災保険や住宅ローンの金利で持っと差をつけるなど、そろそろ本気で取り組んでもよいと思うのですが…住宅について、考えようとすればするほど、行政や政治の大きな壁にぶち当たるような気がしています。

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